ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね(自省をこめて)
- 作者: 三崎亜記
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/01/05
- メディア: 単行本
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- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2004/10/12
- メディア: コミック
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昨日は都内の喫茶店でU研の座談会だった。テキストは『となり町戦争』と『夕凪の街 桜の国』、マジメな議論の中にトンデモ発言も頻出し、なかなか面白い座談会になったように思う。
この時の座談会は現在製作中の文学フリマ出品用冊子の一部になる予定である。今年の冊子のテーマは「戦争文学」…。高橋源一郎、大島弓子、村上春樹という、これまでの流れを考えると重いぜ、しかし。 僕は何でも軽薄なものが好きなのだ。
というわけで今回のテーマについては、正直、「私は反対でした」(C矢野顕子@YMO再結成時)という感じだったが、みんなの白熱した議論を聞いていると「ま、いいか」と思えてきた。ただU研の本質(?)である(と、僕が勝手に思っている)、「軽さ」 「トホホ感」「サラリーマン」というキーワードの中に、どうやって「戦争文学」というシリアスなテーマを落とし込んでいけば良いのか、今のところ見当が付いていない。
Hiroshima (Penguin Modern Classics)
- 作者: John Hersey
- 出版社/メーカー: Penguin Classics
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: ペーパーバック
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ところで座談会の最後に気がついた(思い出した)のだけど、僕は大学のゼミでジョン・ハーシーの『ヒロシマ』を読んだことがあるのだった。この事実をずっと忘れていた、というか抑圧していたというのは驚きで、『夕凪の街 桜の国』を読んでいる時も全然意識しなかった。
(以下、ネタばれ危険…ではなく、うろ覚え危険(←うろ覚えの記憶で書いているため、間違ったことを書く可能性有りの意))
ジョン・ハーシーの『ヒロシマ』は、1946年に雑誌『ニューヨーカー』に発表されたルポタージュである。これによって、原爆による広島の惨禍がアメリカの一般国民にも広く知られるようになった(ということだったと思う)。
僕が読んだペイパーバック版にはハーシーがこのルポを発表してからの後日談が、最後に付いていて…と、色々と書こうと思ったのだけれど、内容が全く思い出せません…。うろ覚えすらしていなかった。「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」…(C岡崎京子)。
法政大学出版会から翻訳も出ているので、U研の人は是非!