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『ベスト&ブライテスト』を読む。

下に引用したのはケネディ政権の時の国防長官、ロバート・マクナマラの話。彼は政治に携わる前はフォードで働いていた(低迷していたフォードを、業界2位まで引き上げた立役者だった)。

 バビロンの地で清教徒たることは容易ではなかった。家に帰れば静かな清教徒の生活を送れるが、日中は他のバビロン人と利潤を追求し、成長をはからねばならなかった。(中略)。自分自身では物質的欲求にかられることのない彼が、利潤と不謹慎と貪欲の世界で物質的欲求のために身を献じていたのである。
 そこで、デトロイトでは猛烈なビジネスマンである彼は、アンナーバーでは人間的な市民であった。然るべき本を読み、展覧会や演奏会に出かけ、地域の文化活動を支援した。マーガレットも、国際協会アンナーバー支部の会員であり、夫婦揃って読書会を主催した。読書会では会員が毎回読む本を提案し、次回までにそれを読んできて討論する。マクナマラの提案した本はカミュの『反抗的人間』であった。(P75)