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スパゲッティだとかビールだとか

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

一人で六本木まで映画を観に行く。

あまり時間が無かったので晩御飯は手軽にベーグル。スモークサーモンは塩気が足りないし、クリームチーズは量が多すぎて食べ辛かったが、安いので文句は言えない。*1

観た映画は「サイドウェイ」。

離婚した妻が忘れられない作家志望の男と、結婚式を一週間後に控えた絶倫のB級役者のロード・ムーヴィ。アメリカの西海岸の煤けたような景色がきれいだし、音楽も趣味がよく、地味ながら、わりと最後まで飽きずに楽しめた。

帰りはABCに立ち寄って本をディグ。

村上春樹の逆輸入盤的短編集『象の消滅』を手に取り「おしゃれな装丁だのう」とページを開いてみると、いきなり「僕がスパゲッティを茹でてたら云々」(←うろ覚え)と書かれていたので、ちょっとげんなりして購買意欲が萎えてしまった。

小説の内容そのものじゃなくて、小説の風俗に反応してしまう僕は、読者としてのレヴェルが相当低いのだろうと思う。でも「スパゲッティだとかビールだとかのディティールは、もういい! お腹いっぱいだぜ」という気分だったのだからしょうがない。

「僕が大きな釜でグツグツとベーグルを茹でていたら云々」という書き出しの小説だったら間違いなく僕は買いますが。

*1:それにしても、日本のベーグルは、どこで食べても、ちょっとふわふわし過ぎではないか。あれは一体、誰の好みに合わせているのだろう。例外は、マックのサラダマリネ・ベーグルで、ベーグルのぱさぱさ感と具の絡みあいがワイルド&アメリカンでなかなか侮れない。それなりに、ちゃんともちもち感もあるし。