引き続き阿部和重、と絲山秋子を読む。
- 作者: 阿部和重
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 文庫
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文庫版第二巻読了。エンターテインメントとして単純に面白い。所々にポルノグラフィックなシーンがあって、読者サービスも抜かりなし。
ところで、今朝、通勤途中にU研のアヤヲ会長を見かけたので「おはよう」と近づいていくと「辻君がブログで阿部和重の『シンセミア』を誉めていたけどさ。あれって、つまんないよね!」と、いきなり斬ってかかられた。全部読んだわけではないので、どうにも反論できず。
- 作者: 絲山秋子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12/22
- メディア: 文庫
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「泣こう!」と思ってブクオフで買って読了。いきなりネタばれだけど、小説の中とはいえ、人が死ぬのは悲しい(泣きはしなかったが)。
解説で「音楽の使い方がうまい」と福田和也氏が誉めている。具体的なプレイ・リストはシド・バレット、シュープリームス「恋はあせらず」、エアロスミス、カーティス・メイフィールド、トム・ウェイツ『レイン・ドック』、パット・メセニー「レター・フロム・ホーム」。ミュージック・マガジン読者というかなんというか。特にカーティス使いがうまいです。
パット・メセニーという選曲だけ俗っぽい感じもするけれど、ゲフィン移籍直後のパットのレコードはメロウ度が高くて、いい。この中篇全編に流れる「なんだか泣けちゃうのさ」というムードは、まさに当時のパット・メセニーだな。