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吉田健一にまつわるエトセトラ「U研編集委員による言いたい放談」②

■前回までのあらすじ

ユーケン学園のマドンナid:URARIAをめぐって激化する辻と松浦の恋の鞘当て。そこに吉田健一に対する評価の食い違いも重なったから、さあ大変★★★!!


■登場人物

会長:松浦アヤヲ。U研の会長。郷土史家。
南野:南野うらら。編集委員。永遠の27歳。
辻夏:辻夏悟。編集委員。モブノリオ似。

松浦:おで、むかし、ヨシケンの『金沢』読んだ。………ヨシケン、ぜんぜん面白くなし! あんなものは、ただの貴族の文学なり! 今度の読書会で、白黒はっきりつけるため、近所の図書館にあるヨシケンの本は全て借りるつもり。 で、辻君に聞きたいんだけど、君は、本当に、ヨシケンが好きなのか?
辻夏:………で、いま、一日一編のペースで吉田健一の『旅の時間』を読み直しているんですが、改めて読んでみて分かることって多いんですね。
南野:はあ。
辻夏:昨日は「ニュー・ヨークの町」を読んで、フランク・シナトラのエピソードの使い方に関心してしまいました。初読のときは、たんじゅんに「アメリカが舞台だから、シナトラかよ! 安易だ。ヨシケンはやっぱりハイカルの人だ!」と思ったんですが、違うんですよ。
南野:シナトラの場面については、千野帽子氏が『ユリイカ』のヨシケン特集号で、ちらっと書いてますよね。村上龍と描写が変わんないとか。
辻夏:実はシナトラの個人史を知っていると、「ニュー・ヨークの町」が立体的に見えくるんでつ(参考リンク:wikipediaフランク・シナトラhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%A9)。「ニュー・ヨークの町」の発表が1974年で、『ゴッドファーザー』(パート1)の公開が1972年。そこらへんに、吉田健一流の遊び心を感じてしまうわけですYO!
南野:なるほど。(次回に続く)

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