本も読まずに仕事ばかりしている
- 作者: 吉田健一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/12/09
- メディア: 文庫
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休日出勤して黙々と仕事をしていたら、たまたま会社に来ていた上司(50代後半)が話しかけてきた。
「辻君のリラックス方法ってなに?」
「本を読むことでしょうか」
「なに、読むの」
「吉田健一だとか」
「ああ、音楽評論家の」
「それは吉田秀和です。吉田健一は吉田茂の息子で…」
「イギリス文学の人だったっけ」
「そうでつ」
「君は“そっち系”が好きなの?」
「(“そっち系”?)自分とは全く違う境遇の人が書いた小説が好きですね」
「なるほど」
「最近は、ほんと吉田健一ばかり読んでいて」
「そういうことってあるよ。俺も若い頃は太宰や小川国夫ばかり読んでた」
「へえええ(と、本気で驚いた)」
「カポーティの『冷血』に衝撃を受けた」
「リアルタイムで読んだんですか」
「そう。あれはハードボイルドだよ」
あまり仕事は進まなかった。週明け頑張ろう。