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ダイベックの短編がフリーで読めるよ。

白水社さんのホームページで、柴田元幸さんが訳したスチュアート・ダイベックの新作短編が読める。ありがたい、ありがたい(と白水社の社屋がある方角に向かって手を合わせる)。

http://www.hakusuisha.co.jp/topics/Dybek.html


U研ではダイベックの『シカゴ育ち』の読書会を昨年の5月に行っている。ホームページには怪鳥のアヤヲ君のレポートだけがアップ済み。(他のメンバーのも順次アップ予定…のはず)

http://www.h2.dion.ne.jp/~u-ken/frame02.html

せっかくだから他のメンバーもレポートのタイトルだけ。


極楽寺坂みづほ 「ノスタルジーと忍び入る幻想」
月立晶     「生きている過去、死んでいる街―」
南野うらら   「願はくは透明な怒りのもとにて」
奈保千佳    「シカゴへの誘い〜都市というメタファー・シカゴ」
辻夏悟     「『シカゴ育ち』私的ベスト3」
同上      「シカゴを、もっと立体的に知るためのブック&レコードガイド」


『シカゴ育ち』のなかでも「右翼手の死」という幻想的な短編が好きだ。僕の中ではポール・サイモンの「ナイト・ゲーム」という曲のイメージに重なっている。サイモンの歌の中ではピッチャーが(比喩として)死ぬ。

野球には全く興味が無いのだが、ベースボールをテーマにした小説は、例外なく気に入ってしまう。ロバート・クーヴァーの『ユニバーサル野球協会』にしてもロスの『素晴らしいアメリカ野球』にしてもバーナード・マラマッドの『ナチュラル』にしても、そうだ。(映画にもなったキンセラの『シューレスジョー』は苦手なのだが。ちょっと甘すぎMASS)

ダイベックは確かポーランド移民の家系で、ポール・サイモン、ロス、マラマッドはユダヤ系だ。彼らがベースボールについて書くと、WASP以外から見た「アメリカ」のノスタルジックな姿が立ち上がってくる。そこがたまらなく良い。

それはそうと柴田元幸さんには、まずこっちを全て訳していただけるとありがたいなー、と(一部はアンソロジーで読める)。これは、一読者からのお願い。

Childhood and Other Neighborhoods: Stories

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