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葛飾でバッタを見るかわりに、新宿で映画「ネバーランド」を観た。


以前、メールで「ありがたい動画」を送ってくれた友人を歓待するため、労働後に新宿へ。「ネヴァーランド」という映画を見たいと言うので、あまり興味はなかったが「これも何かの縁」と付いていく。

結果として、とても好感の持てる映画だった。なんといっても2時間に満たない上映時間の長さが良い。劇「ピーター・パン」の誕生秘話という地味な題材を、コンパクトにまとめて、サクサク話が進んでいくので、飽きずに観れる。ジョニー・デップという俳優に対しては、これまで何の感情も持っていなかったけれど、困った顔が可愛いくて良い。子役たちも可愛いし、わりにお勧めですよ、これは。

何よりこの映画の見所は「浮遊する」ことの気持ちよさ。「ピーター・パン」といえば、もちろん宙を飛ぶ子供たちを想起するけれど、この地に足がつかない感じを、何度か観客も体験できるのがいい。主人公と子供たちが公園で凧揚げをするシーンがあり、そこでも、カメラは凧を揚げている人間の視点から空を見上げるのではなく、凧の視点から地上を俯瞰する。

「E・T」のクライマックスにおける自転車のシーンもそうだけれど、「重力からの解放」シーンを観ると、なんでこんなにも胸が熱くなるのか。僕だけだろうか。

映画の後は、「ありがたい動画」のお礼を込めて友人に台湾料理を振舞う。税理士を目指している男なのだけれど、彼の苦労話なんぞを聞いていると、サラリーマンは気楽な稼業だなと、つくづく思うのであった。