好悪は問わず単純に2005年に私が読んだ比較的新しい和書10選 極楽寺坂みづほ
『告白』(町田康)
あかんかった。打ちのめされた。熊太郎への著者の感情移入っぷりがスゴい。
若年性アルツの話。ラストの橋のシーンは美しい。ただ、渡辺謙さんじゃカッコよすぎ。
30女のニガさがよく出ている。あと、高校時代の2人旅の美しさに惚れた。
『7月24日通り』(吉田修一)
読んだことがなかったタイプの不思議な小説。女が書いたとしか思えん(ってことは……?)。
『激流』(柴田よしき)
実は今読んでるところだがこれはスゴい! しかしタイトルにもうひと工夫欲しいなぁ。
新境地。「お母さん、悪かった!」って言いたくなる。しかしこのタイトルはちょっと。
『土の中の子供』(中村文則)
いっや〜石原さんいよいよヤバいんじゃないの? まあでもこの人もまだ若いしね……。
『ニンギョウがニンギョウ』(西尾維新)
熊の少女が妙にコケティッシュ。雰囲気は好きだけどこれは完全に「趣味の本」ですね。
『魔王』(伊坂幸太郎)
この人の、ちょっとイライラする「ヌルい倫理観」が特に前面に出ている希ガス。
この人が繰り返し描く「学園生活」は、それ自体が一種のファンタジーだと思います。