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id:URARIAの2007年ベスト10


カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟1 (光文社古典新訳文庫)


U研の編集委員id:URARIAさんの2007年「私の前を通り過ぎていった文化たち」ベスト10です。『カラマーゾフの兄弟』、たしかに面白いです。

2007年のベスト10
私の心を本気で揺り動かしたもの(時々、嘘)

第1位
まさかの『カラマーゾフの兄弟』ブーム。“ドスト萌え”がメジャーになる日がくるとは!勝ったよ(何に)。この風潮、ずっとずっと続いてほしい。

第2位
われらが昭和surviverの訃報。元首相・宮澤喜一(1919年生)、日本共産党のドン・宮本顕治(1908年生)、大本営参謀にしてソ連側の証人、戦後の政界・財界に影響力を振るった瀬島龍三(1911年生)。

第3位
赤木智弘丸山真男をひっぱたきたい――希望は、戦争。」。正直言って読んだ時には少し引きました。しかし感情的な好悪は別にして、ベスト10には入れておくべきだと思いました。私にとって2007年を象徴する作品。

第4位
安倍内閣スピード退陣。本気で驚きました。逆説的に岸信介佐藤栄作が築いた戦後の保守時代や、戦前にまでさかのぼって興味が湧きました。幕末長州の末裔にして革新官僚の血を引く政治家がこれほど儚いとは…。

第5位
原油高。あらゆる物価があがります。行きつけのパン屋さんのシュトーレンが、今年は本当に手の出ない値段になっていて動揺しました。

第6位
腐女子」ブーム。何ですかそれは。具体的には「腐女子彼女」と「となりの801ちゃん」のヒットです。幸福な時代ですね。

第7位
周恩来秘録」(高文謙)。魯迅孫文と並んで、日本人に例外的人気のある近代中国人、周恩来の暴露というにはあまりにも悲惨で陰影の濃い素顔。昨年のユン・チアン『マオ』に引き続き、極限のドラマが楽しめ(?)ます。

第8位
エヴァンゲリオン再映画化。モヨコさんの「働きマン」もテレビ番組化していたので、夫婦でどれだけ稼ぐつもりかと思いました。あれから10年たったのですね。

第9位
鳥居民『近衛文麿「黙」して死す』。なぜか近衛文麿びいきで木戸幸一嫌いの鳥居氏の小説めいた歴史論考。いろんな意味で面白かった。近衛の立場から終戦の過程を見るということは、昭和天皇の権威を相対化する要素を含みます。……。さまざまな思いが胸をよぎりましたよ。

第10位 
テニスの王子様」ミュージカル。漫画・アニメは知っていましたが、ミュージカルまであるとは知りませんでした。ぶっちゃけ、ものすごく内容はどうでもいいのですが、イケメン揃いで異様に華やかです。不健全な娯楽なのか健全なのか、自分の中での位置づけに真剣に悩みます。いや…どうでもいいっちゃいいんですけど。