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『おへそに太陽を』読書会前夜「U研編集委員による言いたい放談」

■登場人物

会長:松浦アヤヲ。U研の会長。子煩悩。
南野:南野うらら。編集委員冬コミの原稿落とす。
辻夏:辻夏悟。編集委員。体の至るところが不調。

辻夏:こんにちは、辻です。盛り上がってますね、日韓共催ワールドカップ
南野:今回の読書会から、しばらくメンバーそれぞれが「心の一冊」を会に持ち寄ることになりました。U研8年目にして、お互いのルーツを確認し合おうという特別企画です。そして、改めてUブックスの大河に漕ぎ出してゆく…、と。
会長:記念すべき第1回は、奈保千佳さんご推薦の山中恒『おへそに太陽を』。今後は、小田原で川崎長太郎『抹香町』を読む、金沢で吉田健一を読む、なんて企画を予定しています。
辻夏:まず、おふたりに課題図書の内容を漢字3文字ぐらいで、要約していただきたい。
南野:3文字ですか? 難しい。内海くんは昨日読み終わったみたいですけど。彼は学生運動の影響を指摘していましたよ。「この本の刊行は1968年、つまり世界革命だ!」とか言ってました。
会長:もしかしたら、同じ作者の作品では『おれがあいつであいつがおれで』のほうがいいかもしれません。作風は多分に濃い。でも、そういうアクの強さが子どもにかえってウケるのでは。うーん、なかなかレポートは書き難い。
南野:ま、あせらずいきましょう。
辻夏:レポート締切は今日です。あせってください。
会長:山中氏の作品では『浮気なボクら』((C)YMO)…じゃなかった『ボクラ少国民』が戦時下の児童研究という意味でおもしろい。レポートでは、この本についても触れるつもりです。
辻夏:正直に言いますと、ぼくは児童文学が苦手なので困ってるんです。実際に自分が児童のころは、森山塔の『よい子の性教育』を読んでたので。
南野:うーん、児童文学という感じではないですね。作者自身も「児童文学作家」と呼ばれるのを好まないようですし。というか、これはラ●ベです。私は断言します! 
辻夏:構造はわりにしっかりしてますね。
南野:まさに『物語の体操』、プロット勝ちなんじゃないかな。高橋留美子先生が漫画化すると面白いかも。
会長:たしかに。これは高橋留美子ですよ、ハアハア。
南野:男の子視点からと、女の子視点からと、それぞれ別の読みかたができる。どちらにしても二度おいしい。高橋留美子版なら、「ヘソ」が見た目はもっと美男子で。主人公の女の子は『らんま1/2』のあかね。剣道美少女はサブカルの典型だし。そもそも設定が四人姉妹だぜ! どうするんだよっ!!(←何が?)
会長:要するに、たのしい学園ものなんですよ。
南野:学園ものつながりということで、私は『涼宮ハルヒの憂鬱』との比較でレポートを書こうかな。
会長:いい読書会になるといいですね。
辻夏:レポートの締切は大丈夫かな、みんな…。