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なんとなくルーファス

Want Two (CD / DVD combo)

Want Two (CD / DVD combo)

なんとなくトム・ウェイツのセカンドをTUTAYAで借りて、10年振りぐらいに聞き返してみたら、初期ウェイツの、ルーファス・ウェインライトへの影響を感じてしまった。

その大仰な演劇性。わりと甘めのストリングスをバックに、太い声で歌い上げるスタイル。世界観は180度違うが、何となく似ている気がする。

それはともかく、このアルバムは良く出来ている。GAPのCMで歌っている姿に衝撃を受けて、ファーストから地味に聴き続けているが、これが一番好きかもしれない。

本人が女装したジャケットが色んな意味で刺激的だ。中世の国の囚われのお姫様のようなイメージである。ちなみに、この前のアルバムは騎士の姿をしたルーファスがジャケットを飾っていた。一体、彼の頭の中に、どんな「設定」があるのか、ファンとして知りたいような気がする(知らない方がいいような気もする)。

アルバムの内容もジャケットに負けず劣らず「やり過ぎ」の感がある。とにかくゴージャスとしか言いようがない。ストリングスを配したクラシカル・ポップという趣だ。オペラチックな美しいメロディを、特徴のあるバリトン声で朗々と歌い上げる。

輸入盤CDには付録のDVDが付いているものがあり、これには1時間30分にわたる、ロックの殿堂フィルモアでのライブが収録されている(CD+DVDで3000円もしないので、お得感あり)。生身のルーファスは、ご陽気でチャーミングで、何より青い(髭の剃り跡が)青年であり、とても好感が持てる。

ユアン・マクレガー主演の『ムーラン・ルージュ』という、これもまた過剰なミュージカル映画があって、僕のフェイバリット・ムービーなのだけど、ルーファスを聴いていると、なぜかその映画のことが思い出されてならない。

ベタベタ感が似ているのだろうか