グリーンを読む

ヒューマン・ファクター―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫)

8月1日の読書会に向けて、ゆるゆると『ヒューマン・ファクター』を読む。いい小説だと思う。装丁もしゃれてて良いし（昔の装丁も良かったけど）、帯は佐藤優だし、売れるよ、これは。

今回は、一瞬だけチャンドラーの『長いお別れ』をテキストにしようかとも思ったんだけど、しなくてよかった。グリーンのこの小説と比べるとチャンドラーの文体は少々作り物っぽく感じる。

「いつものように二部ですね？　文学を論じ合えるご友人がいるのはうらやましい限りです。今どき文学に興味を持っている人なんて滅多にいませんから。」　　―――グレアム・グリーン『ヒューマン・ファクター』p167