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「らいおん プリンス大集合編」をお勧めする。

 「文学フリマ」に毎年来てくれている児童書編集者のMさん(メガネ女子)から先日、「らいおん」という名前のフリーペーパーをいただいた。シンプルなコピー誌なのだが、これが面白い。しかも面白いだけでなく、「愛」がある。一応、このブログは「日本のインディーズ文学シーン」(どういうシーン?)を応援するサイトなので、勝手に宣伝させてもらいます。

 このフリペ、まだ第4号ということなんだけど、内容は

●「教えて!小松崎さん」
−POP−UP界のプリンス! ロバート・サブダ
●「本屋さんと話そう!」
−下北−ポップな書店のプリンス! ヴィレッジ・ヴァンガード下北沢店 店長さん
●「らいおんMEETS」
−翻訳界のプリンス! 金原瑞人先生

 と、かなり充実している。

 特に誌面の半分以上を占める2つのインタビューは、『くちびるから散弾銃』(古い)というか『純情クレイジーフルーツ』(さらに古い)というか、女子特有のゆるく、かしましく、しなやかなグルーヴ が全編を覆っていて、すごくいい。しかも文中に「ハリー○ポッター批判」*1などの本音がポロリポロリとこぼれ出てくるのもいい。このポロリ感はまさに『ドキッ!女だらけの水泳大会』(古い)だ。

 居酒屋で行われたらしい、金原瑞人氏のインタビューでは、インタビュアーたちが次々に酔って撃沈していく。そんな女子たちに気を使う優しい金原氏…。こんな失礼な(?)インタビュー、僕はこれまで読んだことがない。しかし結果として、このインタビューは金原瑞人氏の人柄を真っ直ぐ伝える優れたものとなっている。これを児童に読ませていいのかどうかという根本的な問題は別にして…。

 聞いてみると、このフリペ、ジュンク堂・新宿店などの一部の書店の児童文学コーナーで手に入るとのこと。ただし号によって置いてある店が違うらしい。このレア感がたまらない。

 出来上がっちゃった大人に本を読ませるより、少年少女に文学を啓蒙するほうが早いよね、というのは正しい(てか、「らいおん」は、そんな思想によって生まれたフリぺでは決してないわけですが…)。そもそも、このフリペは大人が読んだ方が面白いのではなかろうか。皆さんも是非、実際に手にして読んでみてください。

*1:伏せる場所を間違っているという分かりにくいギャグ