終わらない20世紀、開け！新世紀

黒い時計の旅 (白水uブックス)

　来週の読書会のレポートが早速、極楽寺坂さんから届きましたよ。一番乗りだ。いつレポートを書いている暇があるのだろう？　皆さん、見習いましょう。

「終わらない“20世紀”」　極楽寺坂みづほ

　描かれていることは実はそれほど了解困難なものではないことがわかる。「読みづれー」と思い、「何言ってんだわかんねー」と思い、「情景が目に浮かんでこねー」と思い、「でもガマンして読んでりゃそのうちわかるとこに来んだろうからとりあえずく文字面だけでも目で追ってくかー」と思ってあきらめて読んでいるうちにふと気づくのだ。あ、なんだ、今のくだりもよくわかんじゃん。わかんないような気がしただけでほんとはちゃんと言ってることもわかるし情景も目に浮かんでたじゃん、と。

　そうそう、この作品を読むコツは、よく分からない記述にぶちあたっても、決して立ち止まらないこと。謎の答えは、常に50ページ先にあるのだ（たぶん）。

　できれば一気読みをお勧めします。